日本庭園の「石組(いしぐみ・いわぐみ)」とは?

日本庭園の石組

日本庭園の「石組(いしぐみ・いわぐみ)」とは、自然の石を組み合わせることで現実とは別の世界や景色を表現することです。

はるか昔の日本で「石」には神が宿るという信仰があり、その影響を受け「石」を組むことで庭の景観を作る文化が発達しました。

そんな「石組み」について知っていると日本庭園巡りがもっと楽しくなるポイントを丁寧に解説します。

日本庭園の石組とは?

日本庭園の「石組(いしぐみ・いわぐみ)」とは、自然の石を組み合わせることで現実とは別の世界や景色を表現することです。

庭園の草木や花はやがて朽ち果ててしまうが、石組は残り続ける可能性が高いです。

石組の種類

石組みには大きく3つの種類があります。

仏教に影響された石組

須弥山石組

須弥山とは、仏教で世界の中心に存在すると考えられている想像上の山のことです。

この仏教の世界では、九つの山、八つの海から構成されており、その中心に須弥山が位置しています。

これを「九山八海」といい、須弥山石組ではこの「九山八海」を石で表現します。

三尊石組

三尊石組(さんぞんいわぐみ)とは、仏教の三尊仏になぞって組む石組のことです。

中央に大きな中尊石、左右に脇侍石(きょうじせき)を据えて構成します。

日本最古の庭園書である「作庭記」に、

石を立つるに、三尊仏の石は立ち、品文字の石は伏す。常のことなり。

とあります。

大中小3つの石を組むことは日本庭園の黄金律のようなもので、古くから石組の最も基本的な形として組まれています。

信仰に影響された石組

はるか昔の日本で「石」には神が宿るという信仰があり、その影響を受け「石」を組むことで庭の景観を作る文化が発達しました。

神仙蓬莱石組

中国の道教がルーツの思想

神仙蓬莱思想とは、海の彼方には仙人が住む島(神仙島)があり、その島には不老不死が叶う仙薬があるという思想です。

秦の始皇帝、漢の武帝の時代からある思想で、日本には飛鳥時代に伝わったとされています。

蓬莱島は理想郷だから、断崖絶壁に守られている
舟石、夜泊石

鶴亀石組(鶴石組、亀石組)

鶴は千年、亀は万年の長寿を願う思想

亀島石組は、亀の頭、脚、尾を表す石を複数組み合わせて表現することが多く、それぞれ「亀頭石」、「亀脚石」、「亀尾石」と呼びます。

七五三石組

日本古来の奇数を尊ぶ思想

陰陽石組

陰陽石組とは、男女の陰部に似た形の石を使い子孫繁栄を願うための石組です。

江戸時代の跡継ぎは大名家にとって存亡に関わる問題であり、江戸時代の大名庭園で陰陽石組が流行しました。

自然の景観を表現する石組

滝石組・枯滝石組

滝を表現
龍門瀑(りゅうもんばく)、鯉魚石(りぎょせき)

特に、水を使わない滝組を「枯滝石組」といいます。

橋石組

護岸石組

池泉の周りを磯の風情に見立てる

州浜

砂浜を小さいな自然石を敷き詰めて表現

中島・岩島

池泉に配された中島は、大海に浮かぶ島を表している
石でのみ作られた中島を岩島という

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